女優 島田陽子さんと語らう[夢対談]後編
「日本メディカルジャーナル」の特別企画といたしまして、ゲストに、女優の島田陽子さん、千葉駅前の医療ビルKMビルのオーナーである岡野正義さん、KMビルで千葉眼科を開業する千葉眼科院長の千葉次郎先生を迎え「夢対談」を開催。今回の後編では、夢とは何か、夢を持つことの大切さについてお話を聞かせていただきます。
女優 島田陽子さんと語らう[夢対談]

地域に貢献したいという想いが医療ビルの実現につながったというKMビルオーナーの岡野正義さん。開業という夢を実現するためには、専門家のサポートに加え、家族、とりわけ配偶者の理解と協力がとても重要だと語る千葉眼科院長の千葉次郎さん。夢を叶えるために必要なことは、自分の潜在能力や可能性を信じて前に進むことだという女優の島田陽子さん。〔夢対談・前編〕では、夢を叶えるために必要なこと、夢を実現させるためのエネルギーの源についてお話を伺いました。
喜びであり生き甲斐
―地域に貢献したいという想いから医療ビルを建設した岡野さん、自分が理想とする診療を実現するために開業という夢を実現した千葉先生、生涯女優として仕事を続け、小さな鞄一つ持って世界を歩き、神出鬼没に質の高い作品に出演し、キラリと光る演技をしたいと語る島田さん。みなさんにとって“夢”とは一体どのような存在なのでしょうか。
千葉 今回の対談は、夢の実現が大きなテーマですが、私の個人的な考えでは夢は実現しないものだと思っています。夢を持ち、夢に向かって進んで行くと、夢はさらに遠のいてしまいます。目標は達成可能ですが、夢は永遠のものだと思います。ですから、私にとって開業は夢ではなく、目標だったのだろうと今になって認識しています。
島田 千葉先生がおっしゃる、夢と目標の違いはとてもよく分かります。私は現在、戦時下のレバノンでご主人を亡くしながらも、一人でレストランを切り盛りし続けた日本人女性の物語を映画にしようという企画を温めています。それを実現するためには、私はプロデューサーとしての役割も果たさなくてはなりません。実現するまでの道のりが長く困難なので夢と表現してしまいがちですが、あくまで目標です。困難が多いからといって夢のままにしておくわけにはいきません。今はこの企画を実現させることが私の喜びであり楽しみです。
岡野 私はカンボジアに小学校を造る活動のお手伝いをしていますが、その仲間にカンボジアの子どもたちを助けたいと孤児院を開院し、30数名の子どもを預かっている日本人女性がいます。今の島田さんのお話を聞いていても思うのですが、世界に飛び出して行って活躍している日本の女性はとても多いですね。素晴らしいことです。
島田 本当にそうですね。私はそういうパワフルな女性にとても興味があります。なぜ、日本という枠の中に収まらなかったのかと。夢があれば勇気ある行動ができますし、たった一人でも何かを変えていくことができるのではないでしょうか。夢は、そのような不思議な力を持っている気がします。
岡野 私は、夢とは生き甲斐なのではないかと思います。ライオンズクラブの地区役員や、千葉県アイバンク協会の役員を仰せつかったり、福祉法人の活動を手伝ったりとさまざまな奉仕活動に取り組んでいますが、地域や人の役に立てることが私の生き甲斐であり、夢です。奉仕活動に協力できるのも、医療ビルを運営していることで地域の方々から信頼されているという裏付けがあるからでしょう。医療ビルを建てたことで夢が完了したわけではなく、医療ビルを軸にして私の想いはどんどん広がり、私の夢もまだまだ続いています。
夢がもたらす人との絆
―夢、目標を達成しようとすれば困難や不安はつきものですが、逆に喜びや生き甲斐につながるなど得るものもたくさんあります。みなさんはいかがでしょうか。
岡野 今の私の喜びは、地元のみなさんから「医療ビルが近くにあるから安心です」とおっしゃっていただけることです。ビルの清掃や保守は専門業者に任せていますが、エントランスに花壇を設けたりして、患者さんにもドクターにも気持ちよくビルを使っていただけるよう努めています。自分の活動が役に立ち、人に喜んでいただけるというのは何より嬉しいことです。現在はビルから少し離れたところで暮らしていますが、いざというときに、すぐに駆け付けたいので、もっと近くに引っ越して来ようと計画しています。今以上に、患者さんやドクターなど、ビルを利用してくださっている方のお役に立ちたいですから。
島田 ビルやボランティアなど、いろいろなことに取り組んでいらっしゃるのですね。
岡野 地域の方々の役に立ちたいという私の夢は、島田さんの夢と同様にまだまだ過程の段階にあります。これからも、夢の実現に向かって精力的に活動していきたいですね。
千葉 生きるための喜びという点で考えれば、私の場合、診療そのものが喜びです。診察が終わり、患者さんが入ってきた時とは別人のような生き生きとした表情で診察室を出て行くのを見るのは私の生き甲斐です。患者さんの紹介でご家族やお知り合いなどが新しい患者さんとして来てくれたり、以前来院された患者さんが何年も経ってから、再び来院された時などもとても嬉しいですね。開業の形態には2種類ありますが、私は既に患者さんが付いていてくださる親の病院を引き継いで開業したわけではありません。患者さんがゼロの状態からスタートして、人と人がつながり、そして私を信頼してくださって患者さんが増えていくことは大変嬉しいことですし、そんな時に「開業してよかった」と実感します。
島田 人から喜びをもらうこと、そして人に喜んでいただけることの大切さは私も常々実感しています。私の場合、思い悩んだり、苦しんだりしたときに一番力をくれるのは映画です。そのなかで輝いている女優さんや苦しんでいる女優さん、感動的なストーリーに勇気づけられます。だからこそ、自分が映画やドラマの仕事をしていることに大きな喜びを感じます。私が演じることで、誰かを励ますことや、元気になってもらうことができるかもしれない。そのことが、女優という仕事を続ける上で大きな支えになっていることは間違いありません。
どんなことでも可能
―一つの夢を実現し、そして次の夢に向かって進んでいるみなさんですが、同じく夢をお持ちで、一歩踏み出そうとしている方々へのメッセージをお聞かせください。
岡野 千葉駅周辺はこれから西口の再開発が始まり、東口も駅ビルの建て直しが決まるようです。今後10年くらいの間に駅周辺は大きく様変わりするでしょう。そのような状況のなかで、地域の発展のためにどうしたらお役に立てるかを考え、取り組んでいきたいと思っております。私の周りを見渡すと、お金儲けをしようという気持ちで事業をはじめた人は蹉跌を余儀なくされる人が多いような気がします。成功している方というのは、夢を追っている人、何が儲かるかではなく、何が必要とされているかを考えて事業を起こす人ではないでしょうか。
千葉 開業という目標をお持ちの方に申し上げたいのは、家族の協力と理解を得なければ開業は難しいということと、待っていては前に進まないということです。だからといって、いろいろな人に相談しすぎてもいけません。日本メディカルシステムパートナーズさんのような信頼できる専門家に相談することが何より大切です。また、ビルのオーナーとの信頼関係も重要です。私の場合は、患者さんにも私たちドクターにも配慮してくださる岡野さんがオーナーで本当によかったと思います。同じビル内に自信を持って自分の患者さんを紹介できる素晴らしいドクターが揃っていることも大きいですね。現在は、まさに理想的な環境です。これから開業される方は目標を達成した後には、常に患者さんに感謝の念を持って診療にあたって欲しいですね。それは、ドクターだけではなく、患者さんと接する時間が長い事務のスタッフや看護師なども含め、クリニックに関わる者全員が共通の認識として持っているべきです。それが開業を真に成功させるために大切なことだと思います。
島田 海外の俳優さんが授賞式などで好んで使う「Anything is possible」という言葉があります。「どんなことでも可能」、私はこの言葉が大好きです。やる気があり、常に夢を忘れずに、それに向かって進んでいるうちはどんなことでも可能。子どもの頃、私は亡くなった父によく「負けちゃダメだぞ」といわれ、何に対して負けないのか、何と戦うのかずっと不思議でした。でも、最近分かりました、父は私に「自分自身に負けるな」といいたかったのだと。夢を持っている方は、自分に負けないで、絶対に可能なのだということを最後まで信じて、前に進んで欲しいですね。
―夢は叶う、そして夢は続くというみなさまのお話に、とても大きな勇気をもらいました。今日は素敵なお話を聞かせていただきましてありがとうございました。
島田陽子(女優)
島田陽子(女優
「画面を通じて私の顔を見るだけで幸せだといってくださる方、握手をしただけで感激してくださる方、そんなファンの方々が私の支えです」と島田陽子さん。作品を見て感動したと海外からお手紙をいただくことも多いそうです。「嬉しいと同時に、責任も実感します。みなさんが心から喜んでくださる、よい仕事をしていかなければならないと。ファンの方々の存在は、次の作品に向かって頑張ろうと思えるパワーの源です」と語ってくださいました。
KMビルオーナー 岡野正義
KMビルオーナー 岡野正義
医療ビルを建てることになったきっかけは、地域貢献への想いのほかに、お母様の存在も大きかったと岡野正義さん。「母は、医療ビルがある千葉の弁天町に長く暮らしていました。高齢になっても、どうしても住み慣れた土地で暮らしたいということでしたので、それならば、土地にビルを建て、上の階に母が住み、下の階にドクターに入っていただければ安心だと思いました。医療ビルが完成し、地域の方にも母にも喜んでもらえ、本当によかったです」。
千葉眼科 院長 千葉次郎(医学博士)
千葉眼科 院長 千葉次郎(医学博士)
江戸時代から続く眼科医の家系に生まれた千葉次郎さん。しかし眼科医を目指したのは、ご実家が眼科だったからということだけではないそうです。「小学生の頃、夕焼けの風景画が上手な友人がいました。ところが彼は、青空の下でスケッチしているのに夕焼けの絵になるのです。それが色覚異常の症状であることは後になって知りましたが、当時の私は人によって見え方が違うことに衝撃を受けました。それが“見ること”に興味を持ちはじめたきっかけです」。