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開業 虎の巻

資金調達の極意(2)

自己資金が調達できない初期投資金額をどうするか!

では、どこから調達するのか。

まず、思い浮かべるのが、銀行をはじめとする民間金融機関からの借入れだろう。

しかし、公的資金に比べてさまざまなハードルを越えなければならない。

そこで今回は、民間金融機関からの借入れのポイントと注意点を見ていく。

公的機関の次の選択肢としての民間金融機関

開業するにあたって、最も頭を悩ませることは、資金調達だ。

自己資金だけで開業できれば、それに越したことはないが、実際には、何らかの借入れをしなければならない。

資金の調達先として、まず考えたいのは、国民生活金融公庫や医療公庫といった公的機関であるが、公的資金で調達できない部分については、民間金融機関から借り入れることになる。その代表的な借入先のひとつが銀行であろう。

しかし、もともと銀行からの借入れは難しいというイメージがあるうえ、長引く不況によって、金融機関も、統合や国有化などを含め、厳しい環境に置かれている。

従来にも増して、銀行からの借入れには、金融機関との付き合い方、そして開業にあたって的確なアドバイスをしてくれる専門家の存在が大きく影響するだろう。

■さまざまな民間金融機関
・都市銀行
・地方銀行、第二地方銀行
・外国銀行
・信用金庫
・信用協同組合など
*独自で新規開業者向けの融資制度を持つ機関もある


いきなり担保を差し出さないことがポイント

金融機関からの資金調達を考える際、どの金融機関、そしてどの支店にするかを決めなければならないが、まず、従来から取り引きのある金融機関があればその金融機関を選択することが多いだろう。

また、開業予定地の近くの金融機関を検討するケースも多く見られる。

この点については、さまざまな見地から総合的に判断することになるが、もしアドバイスをしてくれる専門家がいれば、相談してみるのもひとつの方法だろう。

銀行借入の場合、土地などの担保の要求があるが、信用保証協会による無担保信用、次に担保能力のある保証人で信用、そして物的担保と、順繰りにリスクが増大していく。

信用保証協会は、全国に五二の協会があり、協会が公的な保証人となることで金融機関からの融資の円滑化を図ることを目的としている。
担保とは、債務者の返済能力をカバーするためのもので、人的担保(保証人など)と物的担保(土地・家屋の抵当権など)がある。

万が一返済が不可能となつた場合、物的担保の場合は担保にした物件が使用できなくなる、所有権を失うなどの可能性がある。

また、人的担保の場合は、保証人に返済の肩代わりが請求されることとなる。このようなことから考えても、担保は安易に差し出すべきではないということが分かるだろう。

たとえば、上記の方法で資金調達が不足している場合は、担保力のある保証人が必要となる。

ただし親を保証人にする場合には、収入があることが条件となる。

また、担保を要求される場合、不動産は自分の持ち物でなくてもよく、親の持ち物でも構わない。

ただし、借入額に見合った担保価値があるということが条件となる。

■無担保借用で借り入れる場合の条件
・借入金額が少ない(目安として1,000~2,000万円)
・経営理念がしっかりしている
・経歴や社会的慣用など人物像に信頼がある
・しっかりした返済計画がある(5カ年事業計画書などを提出する)


 土地・建物などの不動産は時価の60パーセント程度が目安となる 
(ただし住宅ローンがある場合は残債を引いた残りを担保評価と考える)。

これが、1,000万円程度であれば、1,000万円の借入れに担保として差し入れることが可能だ。

なお、テナントで開業する場合、借入金額に見合う担保を別に用意する必要が生じる場合がある。

銀行系リースを有効活用できる

診療所で設備や機械を導入する際に、資金ではなく設備や機械そのものを借りる方法がある。

その使用条件が資金と同じならば、資金の融資を受けたことと変わりはない。こうしたリース形式を「ファイナンス・リース」と呼び、金融手法のひとつと捉えられている。

こうしたリース会社には、銀行系、商社系、メーカー系、独立系などさまざまな系統がある。

たとえば、リース会社が対象の機器などを購入し貸し出すとしょう。

利用者は月々定額のリース料を支払うだけで、購入したのと同じように使用することができることになる。

その機器が古くなった場合には、新たな機器との交換も可能だ (ただし、契約期間中の解約は通常できない)。

また、ファイナンス・リースに保守・管理などの付加価値的なサービスを加えた「メンテナンス・リース」もある。
メンテナンス・リースは保守管理に専門技術を必要とするものが主な対象となっている。

リースの最大のメリットは、機器の耐用年数よりも短い期間設定が可能なため、機器の陳腐化に対応できることだ。

また、減価償却・固定資産税納付などの事務処理省略が可能なうえ、リース料は全額経費処理ができるなど、融資を受けて購入するよりもメリットがある。

医療機器の調達に際しては、銀行系リースを取り入れることにより、開業当初の返済負担が軽減される。

分割返済は税務対策上でも有効だといえよう。

■医療機器をリースにすると
1,500万円を5年(60回)で支払う場合
(25万円+利息分)×60回

なお、リース申込みの際には、資金計画書や収支計画書の提出が求められる。

銀行系ほど審査の厳しくない信販系は、専門会社を仲介するなどして保障環境を整えれば妻が保証人になることも可能だ。

リースを審査の緩い信販系金融機関で行うというのも、ひとつの方法と言えるだろう。

■借入れモデル Cさん(小児科) 自己資金500万円
通常、小児科の開業には2,500~3,000万円かかるといわれていますが、自己資金が500万円しかありませんでした。

担保にするものがなければ借り入れは無理と思い込んでいましたが、専門会社に相談したところ、まずは勤務先から退職金証明書を発行してもらうようにと指導され、1,000万円を確保することができました。

小児科は急性疾患が多く開業当初の立ち上がりが早いと聞いたので、先に開業した知り合いの話なども参考にしながら事業計画書を綿密に作成し、兄に保証人になってもらうことで公的資金(創業関連育成資金)を1000万円借り入れる事ができました。

自力のみでは、とうていかなえられなかったことで、周囲のサポートに対しては感謝の念に堪えません。


手を出してはいけない方法もある

そのほか、融資を受ける以外にも方法はある。出資を受ける、資産価値のあるものを売却するなど調達手段はいろいろあるので、自分にあった方法を考えるとよいだろう。

ただし、借入先によっては、注意が必要な場合もある。

消費者を対象に、クレジットやキャッシング、消費者ローンなどを取り扱うビジネスのうち、消費者の緊急資金のニーズに対して店頭窓口や自動契約機でスピーディーに審査し、基本的に無担保・無保証で小口の資金を融資することを専門に行うのが「消費者金融」と呼ばれる業者だ。

大手各社については、最近テレビなどでも頻繁にCMが流れているので、名前くらいは知っているだろう。

ただし、借入れをする場合、とくに「無担保・無保証人で即日融資」といった広告を出す業者の利用だけは避けたいところだ。 こうした業者の中には、法定利息をはるかに超える高利で貸し出すところがあるので、十分注意したい。

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